ILAカンファレンス2002 ブレイクアウトセッション6
「情報を創発するIT教育の実践事例」
編集工学研究所
宮之原 立久
佐々木 千佳

「編集」とは、多様な情報の乗せ換え・着せ替え・持ち替えによって新たな意味や価値を「創発」する方法です。ITはこの「創発」を生み出す学習ツールとしての可能性を大いに秘めているのですが、そこには「編集の方法」が組み込まれていないとうまくいきません。ただ、ITがあればいいわけではありません。
その例としていくつかご紹介すると、たとえば、小学生向けの「カプタリウム」という情報編集型学習システムは、知の拡張をゲームライクに体験してもらうネットワーク型のIT教材です。海世界をメタファーとして、バーチャルな海空間に漂うさまざまな学習コンテンツを多義的情報(=カプタ)として捉え、5W1H の視点からつなぎ合わせ、新たな気づきや発見ができるしくみになっています。教科を横断しさらに地域との関係をも考える総合学習として、三鷹市の何校かの子供たちに実際に体験してもらいました。
宮之原 立久
佐々木 千佳


その例としていくつかご紹介すると、たとえば、小学生向けの「カプタリウム」という情報編集型学習システムは、知の拡張をゲームライクに体験してもらうネットワーク型のIT教材です。海世界をメタファーとして、バーチャルな海空間に漂うさまざまな学習コンテンツを多義的情報(=カプタ)として捉え、5W1H の視点からつなぎ合わせ、新たな気づきや発見ができるしくみになっています。教科を横断しさらに地域との関係をも考える総合学習として、三鷹市の何校かの子供たちに実際に体験してもらいました。

また、時代を縦横に編集することができる学習支援システム「クロノス」(歴史データベース)は、日本史と世界史を重ね、政治、経済、技術、文化、生活などのジャンルをまたいで歴史を編集することができるIT教材です。ポイントは、歴史情報が単独で固定されて存在するものではなく、何らかの関係の中で常に動く状態になっているという点です。AはAとしてだけでなくて、Bとも繋がり、Cとも繋がっていきます。関係の組み替えから新たな関係の発見までをITによって容易にできるようにしたのが「クロノス」です。身近な出来事も世界とつながっていることを発見できるわけです。「クロノス」は小学校2年生から大学の研究者まで、さまざまな方々に実験的に利用していただいています。

学習・授業モデルが模索され試行錯誤の段階というのが、学校現場におけるIT教育・情報教育の現状ではないかと思います。これまで編集工学研究所では、「編集工学」という「編集の方法」を適用した学習システムや授業カリキュラムモデルを実験的に開発しご提供してきました。これらが、これからのIT教育にお役に立てればと考えております。決して難しいことではなく、誰もが日々、情報を「編集」をしていると考えていただければ、ヒントは見えてくると思います。その「方法」に着目することが大事なことです。
