ILAカンファレンス2006
~IT技術者のキャリアプラニング~

ンターネット・ラーニングアカデミー(ILA アイラ)は、これからの日本をつくる人材を育成するために、学校教育・大学教育・社会教育の分野において、ITを活用した新しい学習環境の実現やIT技術者育成を推進するNPOです。
その活動の一環として、年に一度、教育関係者を対象に、IT技術教育、教員のIT活用の促進、IT技術に関する最新技術の提供などを目的とした公開講座「アイラカンファレンス」を開催しています。第5回目の今年は、「IT技術者のキャリアプラニング」をテーマに開催いたします。

終了しました

開催概要

行事名 アイラカンファレンス2006
開催時期 2006年8月19日(土)~21日(月)
主 催 特定非営利活動法人 インターネット・ラーニングアカデミー
開催場所 仙台国際センター
〒980-0856 仙台市青葉区青葉山無番地 TEL:022-265-2450
後 援 文部科学省
経済産業省
総務省
宮城県教育委員会
仙台市教育委員会
社団法人 日本教育工学振興会(JAPET)
財団法人 コンピュータ教育開発センター
全国専門学校情報教育協会
参加定員 250名
対 象 全国の教育関係者・教員志望者
参加費 ・講座『ITスキルキャンプ』『e-Teacher養成講座』『D-projectワークショップ』は資料代として各1,000円(ILA会員は無料)
・講演会およびパネルデスカッションは無料
申し込み 終了しました。


プログラム
8月19日
(土)
9:30
~15:30
『ITスキルキャンプ』
~学校で安全・便利に使うためのネットワーク入門講座~
8月20日
(日)
9:30
~15:30
『e-Teacher養成講座』
~プログラミングを教えたい先生のためのプログラミング入門~
9:30
~15:30
『D-projectワークショップ』
~はじめよう、デジタル表現─動画編集でメディア教育を~
8月21日
(月)
9:30
~15:30
ILAカンファレンス
  • 理事長挨拶
  • 教育の情報分科会 活動報告と計画
  • スキルキャンプ分科会 活動報告と計画
  • IT技術者養成分科会 活動報告と計画
13:30
~15:30
講演とパネルディスカッション
【講演】
 ITスキル標準の概要(仮)
 高橋秀典氏 ITSSユーザー協会専務理事
【パネル】
 ITエンジニアのキャリア設計とベンダー資格(仮)
【コーディネーター】
 脇山俊一郎 ILA理事長
【パネリスト】
 ITSSユーザー協会
 アドビシステムズ(株)
 シスコシステムズ(株)
 日本オラクル(株)
 日本ベリサイン(株)

ILAカンファレンス2006 (in仙台)

実施報告

IT技術者のキャリアプランニング
sendai
2006年8月19 日(土)~21日(月)、宮城県仙台市の仙台国際センターで、インターネット・ラーニングアカデミーが主催する「アイラカンファレンス2006~IT技術者のキャリアプランニング~」が開催されました。
 プログラムは、19日午前9時30分からの講座「ITスキルキャンプ」からスタートし、翌20日も午前9時30分から「e-Teacher*養成講座」「D-projectワークショップ」を実施。両日とも、IT教育やメディア教育への理解と知識、スキルを高めるプログラムが、昼食をはさみ午後3時30 分まで行われました。
 最終日の21日は午後0時30分からカンファレンスを開始。理事長挨拶、3つの分科会の活動報告と計画のプレゼンテーションに引き続き、午後1時30分から、「IT技術者のキャリアプランニング」をテーマとした高橋秀典氏(ITSSユーザー協会専務理事)による講演「ITSS V2、UISSの概要と活用のポイント」と、高橋氏をはじめとした5名のパネリストおよびコーディネーターによるパネルディスカッション「IPエンジニアのキャリア設計とベンダー資格」が実施されました。

「アイラカンファレンス2006?IT技術者のキャリアプランニング?」プログラム
第1日目:8月19日(土)
9:30 講座
   「ITスキルキャンプ?学校で安全・便利に使うためのネットワーク入門講座?」


第2日目:8月20日(日)
9:30 講座
   「e-Teacher*養成講座?プログラミングを教えたい先生のためのプログラミング入門?」
   「D-projectワークショップ~はじめよう、デジタル表現一動画編集でメディア教育を~」


第3日目:8月21日(月)
12:30 理事長挨拶
   脇山俊一郎(仙台電波工業高等専門学校)
   活動報告と計画
    ・教育の情報化分科会 辰巳丈夫(東京農工大学総合情報メディアセンター)
    ・ITスキルキャンプ分科会 山内雪路(大阪工業大学情報工学部)
    ・IT技術者育成分科会 美濃英俊(山梨大学大学院医学工学総合研究部)
12:30 講演「ITSS V2、UISSの概要と活用のポイント」
   高橋秀典氏(ITSSユーザー協会専務理事)
   パネルディスカッション「IPエンジニアのキャリア設計とベンダー資格」
   高橋秀典氏(ITSSユーザー協会専務理事)
   北川久一郎氏(アドビシステムズ株式会社マーケティング本部教育市場部)
   太田順子氏(シスコシステムズ株式会社アカデミー推進部)
   瀬戸亮一氏(日本オラクル株式会社経営企画室管理部)
   日本ベリサイン株式会社コンサルティング部 部長
   脇山俊一郎(ILA理事長、仙台電波工業高等専門学校/コーディネーター)

講座概要

『ITスキルキャンプ』
itcamp~学校で安全・便利に使うためのネットワーク入門講座~(定員30名)

講師:道都大学経営学部助教授 由水 伸氏
講師:大阪工業大学情報科学部教授 山内 雪路氏
概要: 情報セキュリティの意識向上のために欠かせないコンピュータネットワークに関する基礎知識を、シスコ・ネットワーキングアカデミーでの指導実績を基に学ぶ。「実習」を通してTCP/IPネットワークの基礎知識と、サーバやクライアントの役割をわかりやすく解説し、今や学校で安全かつ便利にネットワークを使いこなせる教育者となるための必須の技術と言えるセキュリティ認識に重要な概念を学ぶ。

『e-Teather養成講座』
itcamp~プログラミングを教えたい先生のためのプログラミング入門~(定員30名)

講師:東京農工大学総合情報メディアセンター助教授 辰己丈夫氏
講師:慶應湘南藤沢中・高等部教諭  田邊則彦氏
概要: 「JavaScriptを利用したプログラミング授業の方法」をテーマに、まず、冒頭の2時間30分では、JavaScript言語についての解説を行う。その後、プログラミング教育の方法についての講演、プログラミングを授業に取り入れる際の学習目標の設定などについて述べた後で、「ドリトル」という非常に簡単な 言語について解説する。そして最後に、「ドリトル」 の模擬授業体験を行う。
※「e-Teacher*」とは、ICT(=Information Communication Technology。情報機器を活用して先生と生徒の間に良好なコミュニケーションを築くための技法)を身に付けて、わかりやすい授業を積極的に考え実践できる先生の こと。ILAは、教育に最新のICTを取り入れて活用しようと考える小・中学校~高校・大学に至るまでの先生方をサ ポートすることをミッションの一つとしており、その一環として「e-Teacher*」養成の講座やワークショップを開催しています。

『D-project養成講座』
itcamp~はじめよう、デジタル表現一動画編集でメディア教育を~(定員30名)

講師 :富山県立大門高校教諭 江守恒明氏

概要: WマナーCMの制作を通して、「効果音やBGMは映像のイメージをどのように変えてしまうのか」「ある 特定の意味を強調するために、カメラアングルやフレーム構成は、どのように使うとよいか」といった映像 の文法やメディアのランゲージ(Language)を探り、批判的理解や創造性を高めるためのメディア教育につい て考える。

アイラカンファレンス2006/8月21日(月)

・理事長挨拶
脇山俊一郎(仙台電波工業高等専門学校)

wakiyamaILAは設立の趣旨として、情報教育のサポートを活動の柱の一つとしています。初等・ 中等教育について は,主として先生方を対象に、情報教育に関することや学習環境構 築のために必要な技術や技能を身に 付けていただくためのリカレント教育を行っています。また、高等教育ついては、多くの先生方が関係さ れ、現在180参加校、約1万人の受講生がいるシスコ・ネットワーキングアカデミーに代表されるベンダーカリキュラムを使った実践的IT技術者教育の推進に努めてまいりました。これまで、ILAは主に先生方を 対象に活動を行ってきましたが、今後、何か学生へのサポートはできないかと考えました。そして、IT技術者を目指して勉強している約1万人の学生さんたちに対して、「将来どういう技術者になりたいのか、技術者として成長するために何を勉強しなければならないのか」という指標を提示できないだろうか、ということから、今回のカンファレンスのテーマを「IT技術者のキャリアプランニング」といたしました。

・活動報告と計画
教育の情報化分科会 辰巳丈夫(東京農工大学総合情報メディアセンター)

tatsumiリカレント教育分科会から教育の情報化分科会へと名称変更し、リカレント教育にとどまらない教員の情報化支援を目標に、現職教員に対するITスキルのレベルアップを目指す講座や講演会を企画・実施しています。リカレント教育事業では、教科の情報化を目指した教職員の人材育成・スキル向上・コミュニティ の形成等を目的に、現場の教員の ICT(Information Communication Technology)活用能力・教授能力のレベルアップを支援する活動として、昨年度は「アイラカンファレンス2005」でe-Teacher養成講座「学校で活用しようデータベース」、D-Projectワークショップ「はじめよう、デジタル表現ー動画編集でメディア教育をー」を実施。今年度も、引き続き同様の目標・目的での活動として、「アイラカンファレンス2006」でe-Teacher養成講座、D-Projectワークショップを実施し、今後、情報コミュニケーション教育研究会との共催による1~3回程度のセミナー開催を検討しています。

・ITスキルキャンプ分科会
山内雪路(大阪工業大学情報工学部)
yamauchiITスキルキャンプ分科会は2001年のILA設立当初から活動を始めました。主に教育と教員志望の学生を対象に、実習主体の講習会形式による1~10日間の技術講座を実施しています。Windows、UNIX、デスクトップ、サーバー、プログラミング、ネットワークセキュリティなど、テーマや難易度は様々で、これまでに、福岡、札幌、大阪、登別、長野、豊橋、釧路などでITスキルキャンプを開催し、延べ500人近くの 方々に受講いただきました。 こうしたスキルキャンプは、講師を務める先生方の大学や専門学校にとっての地域貢献(初等・中等教育におけるICTリテラシー度向上のサポート、地域住民サービス)になっており、会場を提供する学校のPR、在校生へのICTトレーニング機会の提供という側面も持ちます。今年、我々は「ITCトレーニング教材 流通広場」として、非営利目的のICT技術講座や学校での授業(正課・課外)用に、負担軽減を目的とした過去の講座資料(ILAが作成、第三者の提供)の無償提供を開始しました。教材のダウンロード→カスタマイズ・改訂、補足資料作成→講座や授業の実施→改訂版の寄贈という提供方法により、教材の陳腐化を防ぎ、より豊富な資料が作成されることを期待しています。

・IT技術者育成分科会
美濃英俊(山梨大学大学院医学工学総合研究部)
minoIT技術者育成分科会は、シスコ社のシスコ・ネットワーキングアカデミーというネットワー ク技術者養成プログラムに基づき、非常に実践的な内容の活動を展開しています。プログラムは、実機を用いた実習以外にも、オンラインカリキュラム、オンラインアセスメントといったE-learningプラットフォームが利用できるなど充実した内容で、日本では180校で開講し、約1万人の受講生がいます。このプログラムは、  まず、シスコ社との契約によって CATC(Cisco Academy Training Center)が運営され、次にRA Regional Academy)と、さらにLA(Local Academy)と契約するシステムとなっています。 ILAは日本で唯一のCATCを担い、RAの一つも兼ねています。そして、非常に多くのLAがILA と契約を結んでプログラムを展開しています。CATCの業務には、インストラクターを務める教員のトレーニング、シスコ社との協力による教材の翻訳などがありますが、新たにIT Essentialsの展開を準備中で、WebEXやリモートラボなどの活用によるリモートトレーニングの企画、提供も企画しています。また、今回のカンファレンスのテーマにも関係しますが、受講生や修了生へのコミュニティサポートについても計画中です。

「アイラカンファレンス2006」講演

「ITSS V2、UISSの概要と活用のポイント」
高橋秀典氏(ITSSユーザー協会専務理事)

takahashi 経済産業省が策定したITキャリアの共通フレームワークであるITスキル標準(ITSS=Skill Standards for IT Professionals)は2002年12月にV1が、翌年7月V1.1がリリースされ、中身の検討が続けられた結果、今年4月にV2がリリースされて内容がわかりやすくなりました。また、情報システムユーザースキル標準(UISS:Users’Information Systems Skill Standards)というユーザー企業の指標も策定されました。これまでIT業界は、プロジェクトの成功率の低さ、プロジェクトマネージャー需要と希望者のミスマッチ、教育機関との連携の不備という客観的な問題点がありながら、人材育成の意識が非常に低く、エンジニアの育成・調達プランが不十分でした。また、ITSS準拠と言いながら、経営者も推進部門(担当者)もITSSがよく理解できていないため、従来と仕組みが変わっていない、単に自社の現状を ITSSでマッピングしただけ、複雑な仕組みを構築して現実的運用ができていない現状にあります。
 一方、個人の側も、向上心に乏しく、将来やゴールを描けていない面が見られることは否めません。 ITSS2は、ITSSキャリアフレームワーク(11職種35専門分野7レベル)、達成度指標定義、スキル熟達度定義、スキルディクショナリ、研修ロードマップなどで構成されています。ぜひ知っていただきたいのはスキル領域(職種毎の共通のスキル項目定義、専門分野固有のスキル定義)とスキル熟達度(スキル項目に対するレベル毎の熟達度)で、成果が達成度指標(ビジネス貢献とプロフェッショナル貢献の視点)で評価される点です。スキルとは、知識を使って仕事でパフォーマンスを発揮できる能力で、知識に加えてテクニックにとどまらない応用力が必須です。スキルには、専門能力(テクニカルスキル)と、コンピテンシーである人間理解能力(ヒューマンスキル)、概念化能力(コンセプチャルスキル)があり、スタッフ、管理者、経営者の各ポジションで求められる割合が異なります。
 日本の全エンジニアをレベル1~7で評価するITSSでは、レベル1が新卒者、レベル7の例はノーベル賞受賞者の田中耕一氏(島津製作所)。企業のトップリーダーがレベル4、企業内エンジニアの90%がレベル1~3に入り、学生はレベル 1未満です。注意していただきたいのは、ITSSは参照モデルであるため、定義内容は共通指標として活用し、自社のビジネス戦略に合わせて企業固有の定義内容に置き換えた指標の設定が必要になるということです。つまり、教育現場では、各学校の方針やビジョンに合わせて、特有のものに再定義しなければなりません。しかし、学校と企業との間での比較のためには、共通化された指標を使う必要があるということです。 ITサービスを提供する側はシステムの構築プロフェクトを中心に考えますが、サービスを受ける側はシステム構築後の運用から評価がスタートします。
 そこで、ITサービスを受けるユーザー企業の側からの指標であるUISSがリリースされました。UISSでは、各企業のメインビジネスを支えるためのIT戦略という観点から、機能(タスク)を提供し、必要なスキルを設定します。機能定義は必要により選択できるよう網羅的に、スキル定義は機能のサブセットとして、評価指標は役割ごとに各々定義されます。また、キャリアフレームワークは各企業で考えるべきという方針で、職種は各企業が必要な人材像、役割として定義されます。レベルはITSS同様7段階ですが、レベル7は「社内外で目標とされる」と非常に現実的です。
 ITSS導入には「企業内のビジネス目標達成に必要な人材育成のために導入」「企業間の調達を目的として導入」「エンジニア個人のキャリアデザイン支援を目的に導入」という3つの視点が存在します。企業はビジネス目標を達成しなければなりません。他方、人材側は自分自身の価値を認識した上で、しっかりと自分のキャリアデザインが描けなければ、将来はない時代です。企業にとって本当に必要なスキルを持った人材を見極める指標が求められた時、経営マネジメントにも人材マネジメントにも有効なITSSによって、企業のニーズと個人のニーズのすり合わせが初めて可能になりました。つまり、ビジネス目標に直結した人材モデルの策定、効果的な人材育成・調達プラン策定が、ITSSによって実現します。ITSSの考え方の非常に優れている点は、スキルアップによって職種の上位レベルに移行できることで、導入によって、企業・組織、教育機関、個人にとってのPDCA(Plan:育成プラン策定・業務目標設定→Do:育成プログラム実施→Check:評価→Action:育成プログラム改善)を考えることができます。今や、ITSSを無視したITキャリアの教育や人材育成はできない時代だということを認識していただきたいと思います。


パネルディスカッション
「ITエンジニアのキャリア設計とベンダー資格」

【パネリスト】
  高橋秀典氏(ITSSユーザー協会専務理事)
  北川久一郎氏(アドビシステムズ株式会社マーケティング本部教育市場部)
  太田順子氏(シスコシステムズ株式会社アカデミー推進部)
  瀬戸亮一氏(日本オラクル株式会社経営企画室管理部)
  日本ベリサイン株式会社コンサルティング部 部長
【コーディネーター】
  脇山俊一郎氏(ILA理事長、仙台電波工業高等専門学校)

 ILA は、シスコ・ネットワーキングアカデミーのプログラムを開講する学校関係者が会員ですが、現在、180校、約1万人の受講生がいます。これまで先生方を対象に活動してきたILAは、次のステージとして、この1万人もの学生たちへの貢献を考えました。そこから出たテーマの一つが、キャリア教育に対する社会的要請を背景にした、学生向けのキャリア設計のサポートです。幸いILAには、シスコシステムズ(株)、日本オラクル(株)、日本ベリサイン(株)、アドビシステムズ(株)という、日本でも名だたるIT企業が協賛して下さっています。
 また、先ほど高橋氏が講演されましたが、最近はITSSというような指標もリリースされています。これらをうまく組み合わせることで、ILAとしてどのようなキャリア設計支援ができるのかを考えていきたい、というのが本日のパネルディスカッションの目的です。

■各ベンダーの認定資格と教育プログラム

adobe〈アドビシステムズ〉
 アドビの認定制度には、ACE(アドビ認定エキスパート:世界で唯一のアドビの公式認定資格)、ACI(アドに認定インストラクター:アドビ製品の教育・トレーニングを行うための認定資格)、AATC(アドビ認定トレーニングセンター:アドビ製 品の教育・トレーニングを行う法人に対する認定資格)があります。これからのITのキーワードとなる、Experience Design(XD)、Web2.0、Rich Internet Application(RIA)の3つを実現するものが、Web開発の次世代プラットフォーム「Flex(エンジニア向けアプリケーション)」ですが、増加するRIAへのニーズに対して、現在、エンジニア・デベロッパーは不足しており、新しいセンスやスキルを持った人材育成が求められています。アドビは、当社が提供するエンジニア向けの教材をベースに、今後、汎用性のある高等教育機関向け教育プログラムの開発・提供を実現したいと考えており、来年4月に日本電子専門学校に新設される2年制のweb総合技術科では、アドビと同学科が共同開発した「Flex」の学生向け教育プログラムが初めて実施されます。

cisco〈シスコシステムズ〉
 シスコの技術者認定には、Expert、Associate、Professionalの3つのレベルがあり、6つの分野に分かれています。ルーティング&スイッチング(CCIE、CCNP、CCNA)、デザイン(CCDP、CCDA)、サービスプロバイダー(CCIP、CCIE)、ネットワークセキュリティ(CCSP、CCIE)、ストレージネットワーキング(CCIE)、ボイス(CCVP、CCIE)のレベルがあり、時代に即した技術の観点から各々に認定期間が決まっています。 シスコのプログラムを教育機関で学ぶシスコ・ネットワーキングアカデミーは、1997年にアメリカでスタートし、翌年、日本でパイロットプログラムが開講されました。1997年以降の開催国は150カ国以上、インストラクター3万人以上、受講者数160万人以上となっています。 2005年10月現在の受講者数は世界で45万人以上、そのうち2%が日本の受講者で、実施校は180校、毎年延べ1万人が受講しています。E- Learningの手法(Web教材、オンラインアセスメント)、豊富な実習(実習機材、シミュレータ、リモートラボ)、教育トレーニング(教員向けに技術・知識・教授法をトレーニング/ILAに委託)が特徴です。

〈日本オラクル〉
 ORACLE MARTERは、日本で作られ世界中で展開している認定制度です。Bronze(初級)、Silver(中級)、Gold(上級)、Platinum(最上級)の4種のグレードがありますが、今後、Bronzeの下位グレード設定も検討中です。ORACLE MARTERは、Oracle Databaseの理解、操作(SQL)、管理、運用についての認定試験ですが、1996年にスタートし、2006年8月1日現在の資格取得者数は15万 5千人を突破しています。このうち、リナックスがベースのPlatinum取得者は現在、世界で200人程度(日本では150人程度)です。 日本では3年前から、オラクル製品およびオラクルの研修教材を廉価に使用できる社会貢献プログラムとして、OAIとWDPを展開しています。OAI (Oracle Academic Initiative)は高等教育機関(大学・専門学校・専修学校など)、WDP(Workforce Development Program)は公的機関の認定する教育訓練機関(個人に対する教育訓練)が対象です。このプログラムのゴールとして、ORACLE MARTERがオプションで設定されています。なお、高校向けの別途プログラムの展開を今後の課題としています。

〈日本ベリサイン〉
 日本ベリサインは、SSLサーバー証明書発行、企業向け電子認証局構築サービス、ドメイン名運用、セキュリティコンサルティングサービスなどを行っています。企業のセキュリティ管理者・エンジニア向けに、各種セキュリティトレーニングを行っていますが、ハイレベル(S5:国内唯一のハッキング防御技術の基礎と上級の2コース)、ミドルレベル(S4・3:ベリサイン認定・PKI管理者と技術者向けの2コース)、エントリーレベル(S2・1:サーバー証明書、電子署名法基礎、電子商取引、Web構築・Webデザイナーなど)の各コースのプログラムを、米国で培ったノウハウをベースに、国内で開発・提供しています。教育機関向けのセキュリティ技術者育成プログラムとしては、エントリーレベルのベリサイン認定アカデミックプログラムを展開しています。豊富な第三者認定機関の運用実績に基づくトレーニング、演習で活用される認証局と電子証明書の提供、情報セキュリティ関連の制度、法律、ビジネスの解説が特徴です。また、先生方への支援としてプライベートセミナーへの講師派遣、認知校への就職活動支援として個人用電子証明書(S/MINE)の利用許可、さらに、実習のないコースの展開も行っています。

■ITSSと教育プログラム
 教育機関の先生方は、資格取得だけを追いかけるのではなく、ITSSの観点をうまく取り込むことによって実現可能なその学校独自の特色ある人材育成・人材輩出ということを、積極的に考えていただきたいと思います。実は今、新潟のコンピュータの専門学校で、ITSSに従った人材育成に基づくカリキュラムの作成に取り組んでいます。まず、学校関係者はもっと危機感を持って、ITSSは企業のためのもので学校には関係ないという認識を改めて下さい。これから、来てもらう学生を増やす、あるいは採用していただく企業を増やすための試みとしてITSSを取り入れることが、大変重要な流れになっていると考えています。